顧客管理システム(CRM)の運用前の準備|情報を制する者は〇〇を制す! Vol.3

前回お伝えした通り、「顧客情報管理システム」で管理している情報を「何に活用するのか」をしっかりと設計することが重要です。
今回は、情報の保存と活用の大前提として、もっとも大切なことをお伝えします。
理想のシステムが完成!?
経営者を含めたプロジェクトチームの立ち上げからスタートする必要があることは前回お伝えした通りですが、まずは何から取り組めばいいのでしょうか?
まず最初は、経営者が「社内の全員で使うことを決めること」です。
こういった便利なシステムはあくまでもツール(道具・手段)であり、目的ではありません。
せっかく理想のシステムを作っても、実際に運用を始めると、使う頻度や理解度、使い方など部署や社員間でまちまちになってきます。
特に使い始めのころは、これまでのエクセル管理の方が使いやすかった・・・などの声が必ずといっていいほど聞こえてきます。
それでもブレずに、「浸透するまで使う」ことを決めておかなければ定着しません。
まして、経営者が使い方がわからず、社員に報告書を作らせてしまっては目的の1つでもある業務効率化を阻害してしまいます。
経営者として把握しておきたい数字等は、レポート機能で構築してワンクリックでいつでもリアルタイムに確認できるようにするべきです。
決めておくべきは、運用ルール
そして、定着させるために必要な取り決めが、「運用ルール」です。
特に日本語は全角文字を入力する影響で、数字やアルファベット、スペース、記号等の入力で全角文字と半角文字が混在します。
また、数字については漢数字も存在します。
細かなことですが、弊社では
- 会社種類(株式会社)と社名の間には【半角スペース】を入れる
- 英数字は半角で統一
- 住所の郵便番号は3桁目と4桁目の間に【-(半角ハイフン)】を入れる。
などのルールを決めて運用しています。
社員数が多い会社であれば、情報の初回登録者は数名に絞ったほうがきれいに運用できるかと思います。
このあたりも、運用ルールとして定めておきたいところです。
運用ルールの一部はシステムを活用してカバー可能
項目によっては必須項目にしておくことで、情報の登録漏れを防げます。
また、ZOHO CRMでは、ワークフローという機能があり、一定条件を満たすことでメール通知が可能です。
例えば、見積書のステータスとして、「下書き」「発送済み」「キャンセル」「受注」「失注」などがあるとすれば、定期的にチェック、変更する必要があります。
これらの更新漏れを防ぐため、「発送済み」のステータスで、かつ、見積書発行日から1ヶ月を経過している場合は、見積書作成者にアラートメールを送る。などの設定が可能となっています。
このように運用ルールを定めておけば、綺麗な情報の維持につながり、情報の検索や活用がしやすくなります。
運用ルールは常に改善
理想のシステムを作っても、運用する上で新しい課題が見えてきます。
また、課題でなくてももっとこうしたい、これがあれば便利といった活用方法が見えてきます。
このようなときは常に運用ルールを見直し、システムに反映させ、全員に告知し、浸透させるといった役割が必要になります。
これらの役割を担う担当者として、また、社員からの相談窓口として、運用責任者の選任も準備段階で行っておきましょう。
Zoho CRMの運用のご相談お待ちしています。